CVTコントロール
主要構成部品と機能
構成部品
機 能
変速制御用デューティーソレノイドNo.1(DS1)
*1
車速とアクセル開度に応じて,プライマリープーリーへのCVTフルードの流入量を制御します。(増速のスピードを制御)
変速制御用デューティーソレノイドNo.2(DS2)
*1
車速とアクセル開度に応じて,プライマリープーリーからのCVTフルードの流出量を制御します。(減速のスピードを制御)
ロックアップ係合圧制御用デューティーソレノイド(DSU)
*1
ロックアップ係合,開放の切り替えおよびロックアップ係合圧の漸増・漸減を制御します。
ベルト挟圧力制御用リニアソレノイド(SLS)
*1
・
入力軸トルクに応じてセカンダリープーリー油圧を制御し,ベルト挟圧力を制御します。
・
前後進クラッチ係合時およびニュートラル制御中は,前後進ライン圧を制御します。
ライン圧制御用リニアソレノイド(SLT)
*1
・
ベルト狭圧力と推定プライマリープーリー圧力からライン圧を制御します。
・
前後進クラッチ係合時およびニュートラル制御中は,前後進クラッチ圧を制御します。
クラッチ用ソレノイド(SC)
*2
前後進クラッチ油圧制御のために,ロックアップ係合圧制御用リニアソレノイド(SLU)の用途を切り替えます。
ロックアップ用ソレノイド(SL)
*2
ロックアップ制御のために,ロックアップ係合圧制御用リニアソレノイド(SLU)の用途を切り替えます。
ロックアップ係合圧制御用リニアソレノイド(SLU)
*2
クラッチ用ソレノイド(SC)/ロックアップ用ソレノイド(SL)のスイッチング状態に伴い,前後進クラッチ油圧制御またはロックアップクラッチ係合圧の制御をします。
プライマリープーリー制御用リニアソレノイド(SLP)
*2
要求変速速度に応じて,プライマリープーリー圧を制御し,変速を制御します。
セカンダリープーリー制御用リニアソレノイド(SLS)
*2
入力軸トルクに応じてセカンダリープーリー圧を制御し,ベルト挟圧力を制御します。
プライマリープーリー回転数センサ:NIN(トランスミッションレボリューションセンサ)
入力軸回転数を検出します。
セカンダリープーリー回転数センサ:N0UT(トランスミッションレボリューションセンサ)
出力軸回転数を検出します。
タービン回転数センサ:NT(トランスミッションレボリューションセンサ)
タービン回転数を検出します。
オイルプレッシャセンサ
ベルト挟圧油圧を検出します。
油温センサ
CVTフルード温度を検出します。
ニュートラルスタートスイッチASSY
シフトポジション(P・R・N・D・B)を検出します。
エアバッグコンピュータASSY
リニアGセンサ
車両の前後加速度(傾斜角)を検出します。
E.F.I.ウォータテンパラチャセンサ
エンジン冷却水温を検出します。
アクセルレータペダルセンサASSY
アクセル開度(ペダル踏み込み量)を検出します。
スロットルボデーASSY(モータツキ)
スロットルポジションセンサ
スロットル開度を検出します。
クランクポジションセンサ
エンジン回転数を検出します。
ストップランプスイッチASSY
ブレーキペダルのON/OFF状態を検出します。
ブレーキアクチュエータASSY
スキッドコントロールコンピュータ
車速信号,前後加速度(傾斜角)信号,ABS制御状態信号,VSC制御状態信号をエンジンコントロールコンピュータへ送信します。
エアコンディショナアンプリファイアASSY
エアコン制御状態信号をエンジンコントロールコンピュータへ送信します。
エンジンコントロールコンピュータ
各センサからの信号をもとに,エンジン-トランスアクスル統合制御,トランスアクスルを制御します。
コンビネーションメータASSY
・
シフトポジションインジケータにより,シフトレバーのポジションを表示します。
・
システム異常時,チェックエンジンウォーニングランプを点灯させます。
シフトロックコントロールユニットASSY
スポーツドライブスイッチ(トランスミッションコントロールスイッチ)
シフトレバーのSポジションを検出します。
DLC3
診断ツールGTS(グローバルテックストリーム)を接続し操作することにより,ダイアグノーシスコードやコンピューターのデータを読み出すことができます。
参 考
*1
K310F型CVT搭載車
*2
K312型CVT搭載車
制御一覧
制御
機 能
エンジン統合制御
等燃費率線において最適燃費線上にくるように駆動力(変速比)を制御します。
変速制御
アクセル開度・車速・ブレーキ信号などの情報から算出した目標入力回転数に近づくようプライマリープーリー回転数を制御します。
加速時制御
アクセル開度に対する加速度を一定に保ち,アクセル操作に対する加速のリニア感および伸び感を向上させます。
登降坂変速制御
道路勾配情報に応じてシフトアップ・ダウンを制御し,スムースな加速と適切なエンジンブレーキ力を実現します。
ロックアップ制御
ロックアップ作動領域を低速域まで拡大することでフューエルカット領域の拡大をはかり,優れた低燃費特性を実現します。
フレックスロックアップ制御
*
ロックアップクラッチの緻密な制御により,伝達効率を高めるとともに燃費の向上を実現します。
フレックススタート制御
*
発進加速時,ロックアップクラッチを積極的に作動させることで,発進加速時のエンジン回転数を抑制し,優れた低燃費特性を実現しました。
ニュートラル制御
車両停車時,エンジンとトランスアクスルの結合を切り離し,低燃費化をはかります。
参 考
*
K312型CVT搭載車
エンジン統合制御
・
運転状況に応じて精密に制御するため,エンジン制御システムとCVTシステム間ではさまざまな信号が交換されます。その結果,シフトの応答を良好に保ちながらも省燃費に優れた,スムースかつ力強いドライビングを行うことができます。
変速制御
・
変速制御は,アクセル開度・車速・ブレーキ信号などをもとに,最適な変速比と変速速度となるように目標入力軸回転数を設定します。そして,プライマリープーリー回転数センサから算出される実入力軸回転数と目標入力軸回転数が一致するように,プライマリープーリーを制御して変速比の最適化をはかっています。K310F型CVT搭載車では,変速制御用デューティーソレノイドNo.1(DS1)および変速制御用デューティーソレノイドNo.2(DS2)で制御します。K312型CVT搭載車では,プライマリープーリー制御用リニアソレノイド(SLP)で制御します。
・
Dポジションでは,エンジン統合制御により,低燃費特性と運転性能の向上を両立させています。
・
Sポジションでは,増速側の変速領域を制限し,適度なエンジンブレーキ力を発生させるとともに,優れた変速応答性を実現し,滑らかできびきびとした走行を可能としています。
・
Bポジションでは,変速領域をより減速側に設定することで,強いエンジンブレーキ力が得られます。
加速時制御
・
車速やアクセル開度の変化から運転者の加速要求を判定し,加速初期は鋭いレスポンスが得られるよう変速速度を最適化し,その後自然な回転上昇による伸びやかな加速感が得られるよう制御します。また,長い加速時にはエンジンが高回転に達した後回転数が停滞する現象がおこります。そこで,ATのようなアップシフト制御を導入し,リズム感と加速感の継続を実現しました。
減速時制御
・
減速時は,燃料カットしたまま高回転を維持することで適度なエンジンブレーキを発生させつつ,再加速時には素早く駆動力を発生させる減速時制御を採用しました。
登降坂変速制御
・
登降坂変速制御は,アップダウンのあるワインディング路などの走行で,登坂時に所定の勾配以上の場合はシフトアップを制限することでスムースな走行を実現します。また,降坂時にはブレーキ信号を検知すると,シフトダウンして適度なエンジンブレーキ力を発生させます。
・
登降坂路判定は,スロットル開度と車速を基に算出した実加速度とコンピュータ内に記憶された基準加速度を比較することで行います。基準加速度より実加速度が小さい場合を登坂路,基準加速度より実加速度が大きい場合を降坂路として判定しています。
ロックアップ制御
・
スロットル開度と車速により判定し,ロックアップ制御を行います。
・
ロックアップクラッチ(機械的な動力伝達)とトルクコンバータASSY(流体による動力伝達)の動力伝達配分を,走行条件に応じて制御することにより伝達効率を高めました。また,ロックアップ作動領域を低速域まで拡大することで,フューエルカット領域を拡大し,優れた低燃費特性を実現しました。
フレックスロックアップ制御
・
K312型CVT搭載車にロックアップ係合圧制御用リニアソレノイド(SLU)を採用し,ロックアップクラッチのより緻密な制御を可能とすることで,伝達効率を高めるとともに燃費の向上を実現しました。
減速フレックスロックアップ制御
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減速時,ロックアップクラッチを低車速側まで作動させ,エンジン回転数とタービン回転数の間に微小な回転差を保持する制御を行うことで,フューエルカット領域を拡大しました。
フレックススタート制御
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K312型CVT搭載車にフレックススタート制御を採用し,発進加速時にロックアップクラッチを積極的に作動させることで,発進加速時のエンジン回転数を抑制し,優れた低燃費特性を実現しました。
ニュートラル制御
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ニュートラル制御は,Dポジションで車両停止したとき,フォワードクラッチを半解放してトランスアクスルをニュートラル状態にします。これにより,トルクコンバータ損失およびエンジン負荷を軽減して燃料噴射量を低減し,停車時の燃費向上をはかっています。ただし,前後加速度信号により一定以上の勾配を検知した場合は,ニュートラル制御を行いません。
フェイルセーフ
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フェイルセーフ機能を備え,システム異常時の安全性に配慮しました。 詳細は修理書を参照してください。
ダイアグノーシス
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ダイアグノーシス機能を備え,システム異常時のサービス性に配慮しました。 詳細は修理書を参照してください。