ドライブシャフト・プロペラシャフト・アクスル 構造と作動
ドライブシャフト
ドライブシャフトは左右ともアクスル側にツェッパ型,トランスミッション側にトリポード型等速ジョイントを採用しました。
2WD車の右側ドライブシャフトにダイナミックダンパーを設定して振動・騒音に配慮しました。
メーカーオプション設定のABSレス車用に,センサーローター部をリングプレートに変更したドライブシャフトを設定しました。
プロペラシャフト
3軸形プロペラシャフトを採用して,振動・騒音の低減をはかりました。また4箇所のジョイントすべてにシェル型十字式のジョイントを採用しました。
プロペラシャフト中間部に,ビスカスカップリングを取付けて,センターデフ機構と差動制限機構を持たせました。
中央部のインターミディエイトシャフト部の支持に,小型で振動・騒音特性に優れたセンターサポートベアリングを両側に採用しました。またベアリングの両サイドにオイルシールを設定して,ベアリングのシール性を向上させています。
ビスカスカップリング
ハウジング,インナーシャフトおよびプレート(アウター,インナー)から構成されています。
ハウジングとインナーシャフトにはそれぞれスプラインが設けてあり,ハウジングはトランスファー,インナーシャフトはディファレンシャルにプロペラシャフトを介して結合しています。
カップリング内部には多数のプレート(アウター,インナー)とシリコンオイルが組み入れられ,後輪への駆動力伝達を行います。
差動無しの時
隣り合うプレート間にあるシリコンオイルの分子はプレートと同回転し,粘性による抵抗は生じません。
差動アリの時
プレートに接触しているシリコンオイルの分子はプレートと同速度で動こうとするため,両プレートに回転差が生じると分子間が引っ張られ,剪断応力を生じます。このため,回転数の大きいプレート(N2)には回転方向と逆方向に抵抗(F2)が働き,また反対に回転数の小さいプレート(N1)には,抵抗(F2)と同じ大きさの(F1)が回転方向に作用します。
フロントアクスル
アクスルベアリングに転がり抵抗の小さい複列アンギュラーボールベアリングを採用しました。
アクスルベアリングは,コンパクトなオイルシール一体式としました。
アクスルハブの締結ナットに12ポイントナットを採用するとともに,一般的なコッターピンによる固定方式からかしめ式とすることで,優れた締結性能の確保をはかりました。
ナックルアームは,軽量化をはかるとともに,剛性の向上を実現しました。
ロワーボールジョイントはソケット形状としてロワーアームに圧入するコンパクトな構造としました。
2WD車,4WD車ではタイロッドエンド取付方法が上下異なるためタイロッドエンド取付部形状が異なります。
構 造
アクスルハブ締結ナット
アクスルハブ締結ナットの固定方法をかしめ式としました。これにより,締結性能の確保,アクスル部からの異音防止,部品点数の低減および組み付け作業性の向上をはかりました。また,ナットを12ポイントナットすることでナット座面の面圧の均等化,優れた締結性能の確保をはかりました。
■ 注 意 ■
アクスルハブ締結用ナットは,かしめしていること,摩擦係数安定のため表面処理をしていることなどから再使用不可能部品となっています。また,ナットを取り外す際には,ドライブシャフトのねじ山を傷つけないためにも,かしめを完全に外してからナットを緩めるようにして下さい。
リヤアクスル(2WD車)
フロントと同様,複列アンギュラーボールベアリングを採用しました。
アクスルキャリヤにユニット式のアクスルハブを取り付ける構造としてサービス性に配慮しました。
ユニット式アクスルハブは,ベアリングインナーレースの片側をアクスルシャフトと一体化し,軸受け部およびシャフト形状の最適化により軽量・高剛性と高い信頼性・耐久性を実現しました。
アクスルハブ一体式の車輪速センサー & ローターを採用しました。
オイルシールは,ユニット式アクスルハブ内蔵として回転トルクの低減をはかりました。
リヤアクスル(4WD車)
単列のボールベアリングを採用しました。
車輪速センサーをアクスルチューブに,ローターをアクスルシャフトに設定しました。