エンジン(1NR-FE)  機能点検

準備品一覧



1. 冷却液(トヨタ純正スーパーLLC)点検
  1. ラジエータキャップSUB-ASSYを取りはずす。

  2. ラジエータキャップSUB-ASSYおよび冷却液注入口に、過度のサビや湯アカなどのたい積がないかを点検する。

    □ 参 考 □
    汚れが著しい場合は、冷却液を交換する。

  3. ラジエータキャップSUB-ASSYを取り付ける。



2. エンジンオイル点検
  1. エンジンオイル量点検

    1. エンジンを暖機して停止5分後オイルレベルゲージのL(下限)とF(上限)マークの間にオイル量があることを点検する。

      基準
      オイル量が少ない場合は、漏れ点検をしてF(上限)マークまで補充する。

      ■ 注 意 ■
      F(上限)マーク以上オイルを注入しない。

  2. エンジンオイル品質点検

    1. オイルレベルゲージに付着したオイルの汚れ具合や、エンジンオイルに白濁がないことを点検する。



3. バッテリ点検
(要領は参照)


4. エアクリーナフィルタ エレメントSUB-ASSY点検
  1. エアクリーナフィルタ エレメントSUB-ASSYの汚れ、詰まりを点検する。



5. スパーク プラグ点検

■ 注 意 ■
  1. イリジウム、プラチナチップに傷をつけない。
  2. イリジウムチップを損傷する恐れがあるため、ギャップは目視点検で行う。
  3. イリジウムプラグを使用しているため、ギャップ調整は行わない。
  4. 損傷がある場合は、新品のスパーク プラグに交換する。
  5. スラッジなどにより著しく汚れている場合は、新品のスパーク プラグに交換する。
  6. スパーク プラグを落下させたり、強い衝撃を与えた場合は、新品に交換する。
  7. 新品のスパーク プラグに交換する場合は、先端保護用にかぶせてあるキャップはエンジンに取り付けるまではずさない。

  1. 目視点検

    1. エンジンを始動する*。

    2. 高回転(4000r/min)で加減速レーシングを5回行う*。

      ■ 注 意 ■
      *: P0300(失火検出)系のダイアグコードが出力している場合は行わない。

    3. スパーク プラグを取りはずす。(要領は参照)



    4. A100633
    5. スパーク プラグの電極部(イリジウムチップ、プラチナチップ)、ねじ山および絶縁体の損傷を点検する。

      基準
      損傷がない

      □ 参 考 □
      損傷がある場合は、スパーク プラグを交換する。
      メーカー
      プラグ型式
      DENSO
      SC16HR11



    6. A126880J09
    7. プラグギャップを点検する。
      イラスト内指示文字 
      *1
      イリジウムチップ
      *2
      プラチナチップ
      *a
      プラグギャップ

      使用済みプラグのプラグギャップ限度値
      1.3mm(参考値)

      □ 参 考 □
      1. 新品プラグのプラグギャップ: 1.0 to 1.1mm(参考値)
      2. 限度を超える場合は、イリジウムチップが消耗しているためスパーク プラグを交換する。

    8. スパーク プラグを取り付ける。(要領は参照)



6. ファン & オルタネータ Vベルト点検


    A219362
  1. ベルトの摩耗または亀裂がないか点検する。

    □ 参 考 □
    1. 亀裂があれば交換する。
    2. 芯線が見えるまで摩耗したものは交換する。
    3. リブゴムの欠けたものは交換する。



  2. A219363J01
  3. リブ溝にベルトが確実にかみ合っていることを点検する。
    イラスト指示文字 
    *a
    OK
    *b
    NG

    □ 参 考 □
    プーリの下側の溝でベルトが外れていないことを目視および手で確認する。ベルトが外れていた場合、新品に交換する。



7. ラッシュアジャスタ異音点検
  1. 数回レーシングを行い、エンジンより打音がないことを確認する。

  2. 打音が確認された場合、暖機状態でアイドル運転を30分以上行ったのち、再度点検を行う。

    □ 参 考 □
    上記の点検で異常がみられる場合はラッシュアジャスタのエア抜きを行う。(要領は参照)



8. 点火時期点検
  1. エンジンを暖機し、エンジンを停止する。

  2. GTSによる点検

    1. DLC3にGTSを接続する。

    2. IG ONにする。

    3. GTSをONにする。

    4. エンジンを始動する。

    5. GTSを使用して、パワートレイン / エンジン / データモニタ / 点火時期#1を選択する。

    6. 点火時期が基準値内にあることを確認する。

      基準値
      点検条件
      点火時期(アイドル回転時)
      アイドル回転
      -5 to 5°CA BTDC

      ■ 注 意 ■
      1. 全てのアクセサリスイッチとA/CをOFFにする。
      2. 電動ファンがOFFのときに行う。
      3. シフトレバーをNポジションまたはPポジションにする。

    7. エンジン回転を上げたとき、点火時期がすみやかに進角することを確認する。

    8. GTSを使用して、パワートレイン / エンジン / アクティブテスト / TC端子を選択し[ON]状態にする。

      基準値
      点検条件
      点火時期(アイドル回転時)
      アイドル回転
      8 to 12°CA BTDC

      □ 参 考 □
      TC端子をONすることにより、エンジンアイドル回転数が不安定になることがある。



  3. A206183J08
  4. TC端子短絡による点検
    イラスト内指示文字 
    *a
    DLC3

    1. SST(ダイアグノーシスチェックワイヤNO.2)を使用して、DLC3の13(TC) - 4(CG)端子間を短絡する。

      SST
      09843-18040  

      ■ 注 意 ■
      1. コネクターの接続位置を間違えると故障の原因になるため絶対に間違えない。
      2. 全てのアクセサリスイッチとA/CをOFFにする。
      3. 電動ファンがOFFのときに行う。
      4. シフトレバーをNポジションまたはPポジションにする。

      □ 参 考 □
      TC端子をONすることにより、エンジンアイドル回転数が不安定になることがある。



    2. A247149
    3. 図の箇所にタイミングライトのクリップを取り付ける。

      ■ 注 意 ■
      一次信号を検出できるタイミングライトを使用する。

    4. エンジンを始動する。



    5. A306707J01
    6. 点火時期が基準値内にあることを確認する。

      基準値
      点検条件
      点火時期(アイドル回転時)
      アイドル回転
      8 to 12°CA BTDC

      イラスト内指示文字 
      *a
      TDC
      *b
      8 to 12°CA BTDC

      □ 参 考 □
      クランクシャフトプーリの切り欠き部がタイミングチェーン カバーASSYの切り欠き(車両後方側)の範囲にあれば、点火時期は基準値である。

    7. DLC3の13(TC) - 4(CG)端子間を開放する。

    8. 点火時期が基準値内にあることを確認する。

      基準値
      点検条件
      点火時期(アイドル回転時)
      アイドル回転
      -5 to 5°CA BTDC

    9. エンジン回転を上げたとき、点火時期がすみやかに進角することを確認する。

    10. タイミングライトを取りはずす。



9. エンジンアイドル回転点検
  1. エンジンを暖機し、エンジンを停止する。

  2. DLC3にGTSを接続する。

  3. IG ONにする。

  4. GTSをONにする。

  5. エンジンを始動する。

  6. GTSを使用して、パワートレイン / エンジン / データモニタ / エンジン回転数を選択する。

  7. エンジンアイドル回転数が基準値内にあることを確認する。

    基準値
    点検条件
    アイドル回転数
    アイドル回転
    600 to 750 r/min(P、Nポジション時)

    ■ 注 意 ■
    1. 全てのアクセサリスイッチとA/CをOFFにする。
    2. 電動ファンがOFFのときに行う。
    3. シフトレバーをNポジションまたはPポジションにする。



10. コンプレッション点検

■ 注 意 ■
コンプレッション測定時、インテーク マニホルドおよびプラグホール内に異物が入らないようにする。

  1. エンジンを暖機し、エンジンを停止する。

  2. スパークプラグを全数取りはずす。(要領は参照)

  3. インジェクタコネクターを全数切り離す。



  4. A247150
  5. コンプレッションを点検する。

    1. プラグホールにコンプレションゲージを取り付ける。

    2. スロットルを全開にする。

    3. エンジンをクランキングし、コンプレションを確認する。

      基準値
      1.2MPa(12.2kgf/cm2)

      限度値
      0.9MPa(9.1kgf/cm2)

      気筒差
      0.098MPa(1.0kgf/cm2)

      ■ 注 意 ■
      1. 250r/min以上のエンジン回転数になるように満充電のバッテリを使用する。
      2. コンプレションの測定は短時間で行う。

    4. 圧縮圧力が低い場合は、シリンダ内にエンジンオイルを少量注ぎ、再度コンプレッションを測定する。

      □ 参 考 □
      1. コンプレッションが上昇した場合は、ピストンリングの摩耗などの可能性がある。
      2. コンプレッションに変化がない場合は、バルブ関係の不良の可能性がある。

  6. インジェクタコネクタ-を全数接続する。

  7. スパークプラグを全数取り付ける。(要領は参照)

  8. ダイアグノーシスコード消去(要領は参照)

    ■ 注 意 ■
    すべての作業終了後、必ずダイアグノーシスコードの記憶をいったん消去した後、正常コードが出力されることを確認する。



11. CO,HC濃度点検
  1. エンジンを始動する。

  2. 2500r/minで180秒間レーシングする。

  3. アイドル回転時にテスタプローブを40cm以上テールパイプに挿入する。

  4. CO、HC濃度の点検を行う。

    基準値
    CO濃度0.1%以下
    HC濃度200ppm以下

  5. CO、HCが基準値外の場合、下に示した手順で点検する。

    1. ダイアグノーシスコードの確認を行う。(要領は参照)

    2. 下の表を参考にトラブルシューティングを行う。

      CO
      HC
      不具合
      推定原因
      正常
      高い
      ラフアイドル
      1. イグニッション不良
        1. タイミング不良
        2. プラグギャップ不良
      2. ラッシュアジャスタ不良
      3. 吸排気ガスもれ
      4. シリンダ圧縮もれ
      低い
      高い
      ラフアイドル(HC不安定)
      1. 負圧もれ
        1. PCVホース
        2. インテークマニホールド
        3. スロットルボデー
        4. ブレーキブースタライン
      2. 混合気希薄による失火
      高い
      高い
      ラフアイドル(黒煙)
      1. エアエレメントつまり
      2. PCVバルブつまり
      3. EFIシステム不良
        1. プレッシャレギュレータ不良
        2. ウォータテンパラチャセンサ不良
        3. インテークエアフロー メータ SUB-ASSY不良
        4. ECU不良
        5. インジェクタ不良
        6. スロットルポジションセンサ不良