EBD付きABSシステム  テストモード




  1. テストモード点検

    □ 参 考 □
    1. テストモードに入ると、全テストモードコードが一度記憶され、点検時にコンピュータが正常と判断したコードの記憶が消去される。
    2. 通常モードに戻ると、すべてのテストモードコードは消去される。
    3. ABS系のセンサに異常がある場合は、ABSウォーニングランプが点灯する。

    1. テストモード起動方法


      1. IG OFFにする。

      2. SST(TaSCAN)をDLC3に接続する。

        SST
        09991-70200  

      3. A/T車の場合はシフトレバーが“P”ポジションに、M/T車の場合はパーキングブレーキがONになっていることを確認する。

      4. IG ONにする。

      5. SST(TaSCAN)の画面表示を“診断”→“システム診断/シャシー”→“システム名/ABS·VSC”→“モード移行”の順に選択し、テストモードに切り替える。



      C146311J02
    2. テストモード表示確認


      1. テストモード起動時、ABSウォーニングランプは約3秒間点灯後、テストモード表示を行う。

    3. デセラレーションセンサチェック(4WD車)


      1. A/T車の場合はシフトレバーが“P”ポジションに、M/T車の場合はパーキングブレーキがONになっていることを確認する。

      2. IG ONにする。

      3. 平坦な場所で1秒以上停車させる。

        □ 参 考 □
        1. ABSウォーニングランプの表示は変化しない。
        1. センサが正常でテストモード起動時に、上記条件が成立していれば正常終了している。



    4. スピードセンサチェック




      1. ステアリングを直進状態でホイールスピンさせずに発進し、時速45km/h以上まで速度を上げ、ABSウォーニングランプが消灯することを確認する。

        ■ 注 意 ■
        1. スピードセンサチェックを行う前にデセラレーションセンサチェック(4WD車)を終了させておく。
        2. 操舵した状態でセンサチェックを開始した場合およびホイールスピンをさせた場合は、スピードセンサチェックが終了しないことがある。
        3. ABSウォーニングランプ消灯後、時速80km/h以上で走行すると再度テストモードコードを記憶するため、80km/hに達するまでに減速して停車する。
        4. センサチェック未終了の場合、走行中もABSウォーニングランプが点滅となり、ABSは作動しない。
        5. 操舵した状態でセンサチェックを開始すると、スピードセンサチェック終了後、ABSウォーニングランプが消灯しない場合がある。

        □ 参 考 □
        スピードセンサチェックが正常に終了すると、ABSウォーニングランプは走行中は消灯、停車中はテストモード点滅を行う。


        C146313J06

    5. センサチェック終了


      1. センサチェックが正常に終了した場合、ABSウォーニングランプの点灯状態は車両停止中は点滅状態(テストモード表示)、車両走行中は消灯状態となる。

        ■ 注 意 ■
        1. デセラレーションセンサおよびスピードセンサチェックが正常に終了したとき、センサチェック終了となる。
        2. センサチェック未終了の場合、走行中もABSウォーニングランプが点滅となり、ABSは作動しない。
        3. テストモード中にダイアグノーシスコードを検出した場合は、ABSウォーニングランプが点灯する。

    6. SST(TaSCAN)によるテストモードコード読み取り


      1. テストモードの状態で、SST(TaSCAN)を使用して、ダイアグノーシスコードをチェックする。

        SST
        09991-70200  

        ■ 注 意 ■
        1. ダイアグノーシスコードのみ表示された場合、不具合箇所を修理してダイアグノーシスコードを消去する。
        2. テストモードコードのみ表示された場合、不具合箇所を修理して再度テストモード点検を行う。
        3. ダイアグノーシスコードおよびテストモードコードが表示された場合、不具合箇所を修理してダイアグノーシスコード消去を行い、再度テストモード点検を行う。



    7. DLC3短絡によるテストモードコード読み取り


      1. IG OFFにする。



      2. C146309J14
      3. SSTを使用して、DLC3の13(TC)←→4(CG)端子間を短絡する。

        SST
        09843-18040  

        ■ 注 意 ■
        1. 故障の原因となるため、コネクターの接続位置を間違えない。
        2. 車両停止状態で行う。

      4. IG ONにする。



      5. ABSウォーニングランプの点滅回数でABSテストモードコードを読み取る。


        C146310J01

        ■ 注 意 ■
        1. ダイアグノーシスコードのみ表示された場合、不具合箇所を修理してダイアグノーシスコードを消去する。
        2. テストモードコードのみ表示された場合、不具合箇所を修理して再度テストモード点検を行う。
        3. ダイアグノーシスコードおよびテストモードコードが表示された場合、不具合箇所を修理してダイアグノーシスコード消去を行い、再度テストモード点検を行う。

        □ 参 考 □
        1. テストモードコードとダイアグノーシスコードが表示される。
        2. ABSが正常な場合は、ABSウォーニングランプが0.25秒点灯、0.25秒消灯を繰り返す。
        3. ABSウォーニングランプに表示される異常コードが1つの場合は、同一コードが4秒間隔で表示される。複数の場合は、ABSウォーニングランプに異なるコードが2.5秒間隔で表示され、一巡すると4秒後に再度出力される。
        4. 複数のコードが出力される場合は、コード番号の小さいものから順に出力される。

    8. テストモード終了方法


      1. SST(TaSCAN)の画面表示を“診断”→“システム診断/シャシー”→“システム名/ABS·VSC”→“モード移行”の順に選択し、通常モードに切り替える。

      2. IG OFFにして、SST(TaSCAN)を取りはずす。



    1. テストモードコード一覧表
      *1: 4WD車

    □ 参 考 □
    テストモードコードの“SAE”は診断ツールSST(TaSCAN)を使用した場合の出力コードを、“ランプ”はABSウォーニングランプでの出力コードを示す。(SAE:アメリカ自動車技術会)


    ABSテストモードコード一覧表 
    コード番号
    [SAE/ランプ]
    診断内容
    [端子記号]
    判定内容
    点検項目
    C1271/71
    SPD FR出力電圧異常
    [FR+、FR-]
    異物の付着、センサとロータとのすき間を判定
    1. スピードセンサ断線、ショート
    2. スピードセンサ系ワイヤハーネス断線、ショート
    3. コネクター接圧不良、配線抵抗
    4. スピードセンサ取り付け不良
    5. スピードセンサロータ系異常
    C1272/72
    SPD FL出力電圧異常
    [FL+、FL-]
    異物の付着、センサとロータとのすき間を判定
    1. スピードセンサ断線、ショート
    2. スピードセンサ系ワイヤハーネス断線、ショート
    3. コネクター接圧不良、配線抵抗
    4. スピードセンサ取り付け不良
    5. スピードセンサロータ系異常
    C1273/73
    SPD RR出力電圧異常
    [RR+、RR-]
    異物の付着、センサとロータとのすき間を判定
    1. スピードセンサ断線、ショート
    2. スピードセンサ系ワイヤハーネス断線、ショート
    3. コネクター接圧不良、配線抵抗
    4. スピードセンサ取り付け不良
    5. スピードセンサロータ系異常
    C1274/74
    SPD RL出力電圧異常
    [RL+、RL-]
    異物の付着、センサとロータとのすき間を判定
    1. スピードセンサ断線、ショート
    2. スピードセンサ系ワイヤハーネス断線、ショート
    3. コネクター接圧不良、配線抵抗
    4. スピードセンサ取り付け不良
    5. スピードセンサロータ系異常
    C1275/75
    SPD FR出力周期異常
    [FR+、FR-]
    センサ入力波形の安定を判定
    1. スピードセンサロータ系異常
    2. スピードセンサ先端異物付着
    C1276/76
    SPD FL出力周期異常
    [FL+、FL-]
    センサ入力波形の安定を判定
    1. スピードセンサロータ系異常
    2. スピードセンサ先端異物付着
    C1277/77
    SPD RR出力周期異常
    [RR+、RR-]
    センサ入力波形の安定を判定
    1. スピードセンサロータ系異常
    2. スピードセンサ先端異物付着
    C1278/78
    SPD RL出力周期異常
    [RL+、RL-]
    センサ入力波形の安定を判定
    1. スピードセンサロータ系異常
    2. スピードセンサ先端異物付着
    C1279/79*1
    Gセンサ出力電圧異常
    [GL1、VGS、GGND]
    車両水平静止時のGを検出し判定
    1. デセラレーションセンサコネクターかん合不良
    2. デセラレーションセンサ内部固着
    3. デセラレーションセンサ取り付け不良